プロ野球FUN

某プロ野球ファンのプロ野球を楽しむためのブログ!! これを知れば「超」野球通!!「セイバーメトリクス」の紹介や、野球を幅広く楽しめるコンテンツあり!!

(プロ野球を「研究する」編No.77)セイバーメトリクスで見た「正しい打順」

(ホーム)当ブログについて - プロ野球FUN

 こんにちは!! と申します。当ブログにお越しいただき、誠にありがとうございます。

 今回は、

プロ野球を『研究する』編」

の第77弾として、

セイバーメトリクスで見た『正しい打順』

をお送り致します!!

 

 

「研究する」編で使用される、”奇跡の野球の分析手法”「セイバーメトリクス」とは!?>

 

 セイバーメトリクスとは、野球の戦略・戦術や競技者(選手)を、統計学すなわち「科学」を用いて分析・評価するという、今までにない斬新な手法の事です。野球の本場・アメリMLBでは、この手法を導入したオークランド・アスレチックスが、資金難による低迷から脱して常勝球団になった事等もあって、セイバーメトリクスの有用性が認められており、この手法を用いた球団運営が主流となっています。

  野球の常識を覆し、弱小球団を常勝球団に変貌させる等の数々の奇跡を起こした、いわば”奇跡の野球の分析手法”であり、これを知れば、あなたも「超」野球通です!!

セイバーメトリクス入門シリーズ カテゴリーの記事一覧 - プロ野球FUN

 

 

<はじめに>

 

 野球の重要な戦術と言われている「打順」

 今回は、セイバーメトリクスから見た、チームの得点を最大化できる「打順」について考えていきます。

 

 

セイバーメトリクスで見た「正しい打順」の組み方のポイント>

 

●「正しい打順」の組み方のポイント

 

打力の高い打者=OPSやwOBAが高い打者は、打席を多く回すために、上位に固めて配置する。

←打力の高い打者を固めて配置し、四球や安打・長打を集中的に発生させれば、自然と得点が発生する。

 

②「チーム最強打者OPSやwOBAが最も高い打者」は、打席が最も多く回る「1番」ではなく、無走者で打席を回すのを防ぐために、「2番」に置く。

「2番」は、打席が多く回る重要な打順なので、バント型の打力の低い打者を置かず、むしろチーム最強クラスの打者を置く。

 

出塁率の高い打者同士は、基本的に繋げて配置する。

 

④長打力の高い打者同士は、1打順ほど間を置いて配置する(2番と4番がベスト)。

 

⑤打順だけを変えても、出場する選手は同じなので、チームの得点は大きく変動しない。

 

●解説

 

①の解説

 OPS(※1)やwOBA(※2)が高い打者(打力の高い打者)に、多く打席を回した方が、当然チームの得点が増えます。

 また、打力の高い打者を固めて配置すれば、四球や安打・長打が集中発生するので、当然、その過程で得点が自然発生します。

 

(※1):OPS出塁率長打率)・・・打者にとって重要な「出塁能力(出塁率)」と「走者を進め、還す能力(長打率)」を足し合わせた指標。

 計算が簡単な上に、打者の貢献度をより適切に評価できる。

 打率等の指標よりも、得点との関係性が強くアメリカでは有用性が認められ、多用されている。

(※2):wOBA・・・「打者が1打席当たりに、どれだけチームの得点増に貢献したか」を示す指標。

 四球・単打・本塁打等の打撃結果は、当然、それぞれ価値が異なるため、その点を反映するために、過去のビックデータを分析し、それぞれが1個当たり何得点増やすのかを調べ、それを基に係数が付けられている。

 計算式がかなり複雑だが、その分、OPSよりも打者の貢献度をより適切に評価でき、アメリカでは重用されている。

 NPB(日本のプロ野球)の規定打席到達者(2014年以降)のwOBAは、こちらのサイト様(1.02 - Essence of Baseball)で見る事ができる。

 

②の解説

 「バント」や「盗塁」に関してですが、それぞれの効果は薄いです(以下の記事をご覧お願いいたします)。

スモールベースボールの是非 カテゴリーの記事一覧 - プロ野球FUN

(プロ野球を「研究する」編No.54)三振を減らしても、チームの得点は増えない!? 各打撃指標の得点相関を見る - プロ野球FUN

 

 やはり、得点を奪う上で最も重要なのは、「打つ事(出塁と、走者を進め還す事=長打)」であり、「1・2番」も同様です。

 しかも1・2番は、打席が多く回る重要な打順であるため、打力の高い打者を置く必要があります。

 

③の解説

 出塁率の高い打者同士を繋げて配置すれば、打線が分断せずに繋がり(出塁率は、「アウトにならない確率」でもある)、チャンスを拡大する事ができます。

 

④の解説

 長打力の高い打者同士は、1打順ほど間を置いて配置し、「2番」と「4番」がベストと考えられている理由は、走者状況や、打席数の多寡の関係と考えられます。

 

 長打力のある打者は、相手バッテリーに警戒されるので、四球が増え、出塁率も高いという打者も多く、総合的な打力が高い打者が多いです。

 また、同じ本塁打でも、無走者の場面と、走者がいる場面では、得点数が異なります。

 つまり、長打力のある打者の配置は、「走者を出して打席を回す」事と、「打席を多く回す」事のバランスが重要と考えられます。

 実際に検証してみましょう。

 

(1番打者からスタート)

本塁打本塁打→単打→四球→5番以降凡退・・・(入るのは)2得点

・単打→本塁打本塁打→四球→5番以降凡退・・・3得点

本塁打→単打→本塁打→四球→5番以降凡退・・・3得点

・単打→四球→本塁打本塁打→5番以降凡退・・・4得点、しかし、長打力のある3・4番のトータルの打席数が、やや少なくなる。

本塁打→単打→四球→本塁打→5番以降凡退・・・4得点、しかし、4番が凡退すると1得点しか奪えない。

・単打→本塁打→四球→本塁打→5番以降凡退・・・4得点、長打力のある2番と4番のトータルの打席数は、それなりに稼げる。また、4番が凡退しても2得点奪える。

 

 以上より、「走者を出して打席を回す」事と、「打席を多く回す」事のバランスを考えると、やはり長打力のある打者を「2番」と「4番」に置くのが、最もバランスが取れ、理想的と言えます。

 

⑤の解説

 打順だけを変えても、結局は出場する選手は同じなのですから、大幅な得点の変動はありません。

 逆に言えば、いくら良い打順を組んでも、打線に座る打者全員の打力が低ければ、当然、得点は伸びません。

 打順よりも、各打者の打力(出塁力と、走者を進め還す力=長打力)アップの方が重要だという事です。

 

 もちろん、1番打者であっても、出塁力と長打力を兼ね備えている事に越した事はなく、無走者でも長打を放てば、より本塁に近付けるので、得点の確率が上がります。

 先頭打者本塁打も価値があり、得点を奪った上に、0アウトで後続に打席を回せますし、後続が凡退したとしても、得点が入ります(単打や四球なら、後続が凡退すれば、1点も入らない。そもそもソロ本塁打も、得点が入りにくい状況から得点を奪う事になるので、価値がある)。

 どの打順の打者でも、総合的な打力を伸ばせば、チーム全体の打力が伸びる事になりますので、任されている打順にとらわれずに打力を伸ばす事も、やはり重要です。

 

 なお、日本では、打席が多く回る重要な打順の「1・2番」に、バントや盗塁等を重視して、打力の低い打者を置く傾向がありますが、これを止めて、打力の高い打者を1・2番に配置するだけで、一定程度の得点増が期待できると言えます(先述の通り、バントや盗塁の効果は薄い)。

 

 近年は改善されつつありますが、その点については、改善していただきたいところです。

 

 

<参考資料>

 

・www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/1758-01.pdf

2番打者には強打者を… よく聞く説の根拠とは? | Full-count | フルカウント ―野球・MLBの総合コラムサイト―

 

 

当ブログの記事を最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!!